■イシダイ(方言:チシャ 幼魚 サンバソウ)
[主な漁法]
釣
[主な漁期]
周年
[漁獲の多い漁港]
小呂島、姫島、津屋崎、神湊、大島、地島、岩屋、脇田、藍島
岩磯に住む代表的な魚です。幼魚の頃は体のヨコシマがはっきりしていますが、岩磯に住むようになる頃から、
口の回りが黒くなるのでクチクロと呼ばれます。
磯釣では、マニアから磯の王者といわれるほど重要な魚です。
身の味は良く、また歯ごたえも良いので、活づくりなどで高級品として扱われます。
■カサゴ(方言:アラカブ)
[主な漁法]
さし網、釣、延縄
[主な漁期]
周年
[漁獲の多い漁港]
小呂島、志賀島、弘、伊崎、玄界島、藍島、津屋崎、姫島、相島、芥屋
この魚は住む深さで体色が違います。
深いところのものは赤みが強く、浅いところのものは色が黒くなります。
また魚では珍しく、卵で産まず、魚の形になった仔魚を産みます。
磯釣では、釣り易さもあって人気があります。
身は淡白な白身で、煮つけ・から揚げ・みそ汁などにして美味です。
■アイゴ(方言:バリ 幼魚 バンチャゴ)
[主な漁法]
さし網、釣
[主な漁期]
4月~11月
[漁獲の多い漁港]
姫島、芥屋、野北、相島、神湊、大島、波津、岩屋、脇田
この魚は背びれには毒のあるトゲがあり、刺されると痛いので、漁業者はトゲを切って市場に出荷します。
また、釣の対象としては、ひきが強く人気があります。
海草を食べるので、身は磯の香りが強く、特有の風味があります。
夏頃が旬で刺身・塩焼・みそ汁などにします。
■スズメダイ(方言:アブッテカモ)
[主な漁法]
さし網
[主な漁期]
4月~6月
[漁獲の多い漁港]
小呂島、大島
磯に普通にみられる魚で、南海のきれいな色の魚にこの魚の仲間も多くいます。
産卵は夏ですが、雄が産卵場づくりから
卵の世話までするという卵保護の習性があります。
特に博多では、この塩漬けをアブッテカモ(→焙って噛もう=焼いて食べよう)
といい、初夏の味覚として珍重されています。
■カワハギ(方言:コウムキ)
[主な漁法]
2そうごち網、すくい網、さし網
[主な漁期]
11月~4月、5月~7月
[漁獲の多い漁港]
西浦、唐泊、玄界島、船越、岐志新町、福吉、野北、大島、波津、相島
玄海ではカワハギと、顔が長いウマヅラハギ(方言:メンボ)が獲れます。
カワハギの名は「皮をはいで調理する」ところからきています。
近年、ウマヅラハギの漁獲が増えており、干物の加工原料になります。
身は刺身・煮つけにして美味しく、なべ物などにもします。
またキモ(肝臓)はその濃厚な味わいが珍重されています。
【関連レシピ】
■オニオコゼ(方言:オコゼ)
[主な漁法]
さし網
[主な漁期]
4月~6月
[漁獲の多い漁港]
西浦、野北、相島、大島、脇田
口は上を向き、目がくぼんだ顔をしています。
黒い体の色は、住み場によって変わり、外敵から身を守るのに好都合なようです。
身は淡白で刺身・てんぷらなどで賞味されます。
近年、九州でも賞味され始め漁獲が伸びていますが、資源がすくないので、
県の水産試験場で種苗生産の研究などをして、増やすための努力をしています。